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小児外科


当科について

ご案内

場所

本館3F

受付時間

新患:8時〜15時まで
再来:8時〜15時まで

特色

「こどもはおとなのミニチュアではない」、日本小児外科学会のホームページを見ていただくと、最初にこの文言が挙げてあります。小児外科では、主に中学生以下の、手術を必要とする患者さんたちを治療対象とします。その中には、新生児や未熟児も含まれます。
大人との違いは何かというと、まず大きさが違います。新生児ともなると、組織の強さもまるで違い、大人と同じ感覚で手術をすると、正常な組織を傷つけてしまいます。また、血液の量も少ないため、手術中のわずかな出血でも容易に貧血になります。
また、疾患そのものが違います。大人の外科で扱う疾患の多くは、生きている間に徐々に形成される疾患(がん、胆嚢結石、消化性潰瘍、痔疾など)ですが、小児外科で扱う疾患はほとんどが先天性の原因によるものです。小児外科はもともと大人の外科から派生してできたものであり、はじめは大人の外科医が小児の手術も行っていたのですが、現在では内科が一般内科と小児科に分かれているように、外科も成人外科と小児外科を区別し、小児外科はそれを専門とする医師が診療すべきだと考えられています。そのため、日本小児外科学会では、他科と比較しても厳しい認定制度を設けています。定められた認定施設で小児外科専門の研修を一定期間以上受けたうえ、一定数の手術経験と学術業績を持ち、かつ専門医試験に合格した医師のみ専門医の資格があり、指導医取得のためにはそれぞれの条件がさらに厳しくなります。そして、この国で行われるすべての小児外科手術に、小児外科指導医または専門医がかかわるようになることを、日本小児外科学会では目指しています。
そして、手術をする際には全身麻酔が必要であり、術前術後は病棟で管理することになります。小児外科の麻酔、術後管理もまた、成人外科や小児内科と比べると特殊であり、専門性が必要となります。専門知識を持った麻酔科医や看護師の存在も、小児外科診療のためには重要です。

患者さん、ご家族の皆さんへ

小さなお子さんが手術を必要とするような病気にかかることは、めったにありません。手術を行うというのは、体を切り、病巣を取り除き、あるいは再建し、糸針を使って縫い合わせたりするということです。当然出血しますし、痛みを伴います。しかし、病気を治すためにそれがどうしても必要な行為であるなら、そのための訓練を受け、そのことに習熟した人間が行うべきでしょう。私たち小児外科医はそれを仕事にしています。
幸いにして、多くの小児外科疾患には標準的治療が確立されており、手順の通りに手術を行えば、ほとんどの人が完全に治ります。また、全身麻酔や鎮痛の技術も進歩しており、手術後の傷の痛みなどはかなり軽くすることができます。もちろん疾患によっては、手術の後もなんらかの症状が残ったり、定期的に検診を受けなければなりませんが、その時にも私たちはずっと見守り続けます。
私は子どもたちやご家族に「頑張ってください」とはできるだけ言いたくありません。頑張らなくっても、怖がらなくっても、ちゃんと治る、それを理想にしています。
より安全に、より痛くなく、より傷をきれいに、より入院を短く、私たちの努力に終わりはありません。

地域の先生方へ

成書にみられる小児外科疾患といえば、先天性横隔膜ヘルニアや先天性食道閉鎖症、神経芽腫やヒルシュスプルング病、あるいは胆道閉鎖症などでしょうか。これらの疾患は発生頻度が圧倒的に少なく、また多くが出生直後に発症するため、日常診療で遭遇することは滅多にありません。それは、実は我々小児外科医にとっても同様で、小児外科手術の対象疾患として最も多いのは鼠径ヘルニアであり、急性虫垂炎、腸重積症、臍ヘルニア、停留精巣などがこれに続きます。これらの疾患は最初、腹痛や不機嫌など非特異的な症状を主訴に受診されます。そして初期段階で診断を正確につけることは多くの場合困難です。鼠径ヘルニアでも脱出が明瞭に観察されないことは多々あります。ですので、日常診療の中で、もしかしたら外科疾患かもしれないと疑うような症例に出会ったときには、確信を持てなくても結構ですので、お気軽にご相談ください。
また、当科では鼠径ヘルニアや急性虫垂炎、また漏斗胸や重症心身障害児の胃食道逆流症などに対し、より侵襲の少なく、整容性に優れた腹腔鏡、胸腔鏡手術を積極的に取り入れています。その他のやや複雑な手術を要する疾患については、まず安全性を優先した医療を行っております。
小児外科医は小児科医が育てるという言葉があります。向上のための努力を惜しまない所存ですので、先生方からのご連絡をお待ちしております。


スタッフ紹介

医師

中岡 達雄 (なかおか たつお)

役職 部長
卒業年 平成5年
専門分野 新生児外科
小児悪性固形腫瘍
小児内視鏡外科
漏斗胸
資格 医学博士
日本小児外科学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構認定医
日本小児血液・がん学会認定外科医
日本周産期・新生児学会認定外科医
日本小児外科学会評議員
日本小児血液・がん学会評議員

横山 智至 (よこやま さとし)

役職 医師
卒業年 平成12年
専門分野 小児外科全般、小児肝移植 
資格 日本外科学会専門医・指導医
日本消化器外科学会専門医・指導医
日本肝臓学会専門医
日本移植学会移植認定医
日本がん治療認定医機構認定医
消化器がん外科治療認定医
日本プライマリケア連合学会指導医・認定医

疾患・治療

一般的な疾患:

鼠径ヘルニア、臍ヘルニア、腸重積症、急性虫垂炎など
 

新生児疾患:

先天性食道閉鎖症、先天性十二指腸閉鎖症、先天性小腸閉鎖症、先天性横隔膜ヘルニア、直腸肛門奇形、腸回転異常症、胎便性腹膜炎、胎便病、低出生体重児の消化管穿孔
 

頭頚部の疾患:

正中頚嚢胞、側頚嚢胞、下咽頭梨状窩瘻など
 

胸部疾患:

漏斗胸、横隔膜挙上症、先天性嚢胞肺、肺分画症など
 

腹部疾患:

胃食道逆流症、肥厚性幽門狭窄症、先天性胆道拡張症、胆道閉鎖症、消化管重複症、メッケル憩室、ヒルシュスプルング病など
 

泌尿器系疾患:

停留精巣、膀胱尿管逆流症、先天性水腎症、包茎など
 

腫瘍その他:

神経芽腫、腎芽腫、肝芽腫、横紋筋肉腫、奇形腫、リンパ管腫、血管腫など