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専門・認定看護師


専門・認定看護師とは

専門看護師とは

「専門看護師」とは、日本看護協会の専門看護師認定審査に合格し、ある特定の専門看護分野において卓越した看護実践能力を有することを認められた看護師のことですその役割は、以下の6つです。

  • 実践:個人、家族及び集団に対して卓越した看護を実践する。
  • 相談:看護者を含むケア提供者に対しコンサルテーションを行う。
  • 調整:必要なケアが円滑に行われるために、保健医療福祉に携わる人々の間のコーディネーションを行う。
  • 倫理調整:個人、家族及び集団の権利を守るために、倫理的な問題や葛藤の解決を図る。
  • 教育:看護者に対しケアを向上させるため教育的役割を果たす。
  • 研究:専門知識及び技術の向上並びに開発を図るために実践の場における研究活動を行う。

認定看護師とは

「認定看護師」とは、日本看護協会の認定看護師認定審査に合格し、ある特定の看護分野において熟達した看護技術と知識を有している看護師です。その役割は以下の3つです。

  • 実践:個人、家族及び集団に対して、熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を実践する。
  • 指導:看護実践を通して看護職に対し指導を行う。
  • 相談:看護職に対しコンサルテーションを行う。

専門・認定看護師一覧 (2021年1月1日現在)

当医療センターには、専門看護師2分野4名、認定看護師が17分野31名が活動しています。


分野 種別 所属数
専門看護師  がん看護 3名
  精神看護 1名
 合計 2分野 4名
 
認定看護師 救急看護 5名
  集中ケア 4名
  皮膚・排泄ケア 3名
  感染管理 3名
  手術看護 2名
  脳卒中リハビリテーション看護 2名
  新生児集中ケア 1名
  緩和ケア 1名
  乳がん看護 2名
  摂食・嚥下障害看護 1名
  がん性疼痛看護 1名
  透析看護 1名
  認知症看護 1名
  不妊症看護 1名
  慢性心不全看護 1名
  慢性呼吸器疾患看護 1名
  がん放射線療法看護 1名
合計 17分野 31名

 


がん看護専門看護師

がん看護専門看護師は、水準の高い看護を効率よく行うため、特に、がんに関連する技術と知識を深め、がん患者さんやそのご家族が抱える問題を広い視野で総合的に捉えて判断する力や卓越した看護を実践できる力を併せ持つと日本看護協会から認められ、施設全体や地域のがん看護の質の向上に努める看護師のことを称します。


当医療センターのがん看護専門看護師

当医療センターには、2名のがん看護専門看護師が在籍しています。がんセンターでの活動を中心に、診断期から看取りまでのすべてのがんの病期の患者さんやご家族に専門性をもった看護の提供しています.また、入院・外来を問わず、各部署の看護師をはじめとした医療従事者と連携し、すべての患者さんに必要な看護の提供ができるように取り組んでいます。

私たちの使命

がんという疾患を抱えながら、「生活する1人のひと」として、自分らしさを大切にしながら人生を歩まれる患者さんの横をいつ、どんなときも、ともに歩む存在であり続けたい。
そんな思いで日々、看護にあたっています。


救急看護認定看護師

救急看護認定看護師は、患者さんの病態の緊急度・重症度を判断し、少ない情報から患者さんの状態を判断し、急激な状態の変化に即応した看護援助を行い、患者さんの発症・受傷時から社会復帰まで見据えた看護を行っています。

現在、救急看護認定看護師は、看護管理室、救急外来、集中治療室に在籍し、各場面で救急患者さんに対して、身体的・心理的サポートなど、最適なケアを実践できるように努めています。

主な活動

院内トリアージの教育・指導、院内で発生した急変事例の振り返り、各部署で実施される救急シミュレーション、事例検討に参加し、救急看護のレベルアップに取り組んでいます。

現任教育では、BLSや気管挿管介助などの研修、フィジカルアセスメント、急変対応リーダーナース研修などの企画・運営も行っています。

また、災害トリアージや救護班研修を通して、災害時に対応できる看護師の育成にも携わっています。


集中ケア認定看護師

集中ケア認定看護師は「全身管理のスペシャリスト」

重症な患者さんはもちろんのこと、急性期、術後、慢性疾患の急性増悪などさまざまな患者さんに対し、小さな変化も見逃さず、病態の変化を予測しながら重篤化を回避し、二次的合併症の予防および早期回復を目指して看護ケアを行っています。また、病棟からの相談を受けての活動もしています。


主な活動

  • ・RST(呼吸サポートチーム)やRRT(Rapid Response team)、心臓リハビリテーションチームの一員として、医師、臨床工学技士、理学療法士、管理栄養士など多職種と連携しながら、患者さんが一日でも早く社会復帰できるようにケアをしています。
  • ・フィジカルアセスメント、呼吸管理など院内・外での研修を企画・実施しています。

皮膚・排泄ケア認定看護師

創傷、ストーマ、失禁などによって生じる問題に対し、専門的な知識や技術を用いて適切なケアの提供を行う看護師です。
褥瘡(床ずれ)などの創傷の管理、ストーマを造設した患者さんのケア、排尿・排便障害やそれに伴う皮膚トラブルのお悩みについて日常生活上の工夫や手当の方法を一緒に考えていきます。

主な活動

  • ・褥瘡(床ずれ)や皮膚潰瘍、瘻孔など、創傷の治癒を促すために様々な医療従事者と相談しながらケアを検討し実施しています。
  • ・ストーマの手術を受ける患者さんが安心して社会復帰できるよう、ストーマ装具を用いた管理方法やスキンケア、心理的ケアを提供しています。
  • ・退院後はストーマ外来でストーマに関する相談を受けています。
  • ・尿・便もれによる皮膚トラブルの予防やスキンケアの実践を行っています。
  • ・尿・便もれ改善のための指導など尿・便失禁対策を行っています。
  • ・おむつの選択や装着方法など失禁用具の情報提供を行っています。

感染管理認定看護師

院内感染のリスクを低減させることは、患者さんやそのご家族、職員を感染症から守り、安全で質の高い医療を提供することや、職員が安心して働ける職場環境づくりにもつながります。そのため、感染管理認定看護師はICT(Infection Control Team)の多職種のメンバーやリンクナースと協働し1つひとつの問題に向き合い、感染対策活動を行っています。また、職員一同、標準予防策の考え方をしっかり理解し、1人ひとりが安全に・適切に感染対策を実践できるよう取り組んでいます。


主な活動

  • ・ICT(Infection Control Team)として、院内感染対策マニュアルの作成・改訂、院内講習会の開催、地域の医療機関や行政機関との連携。
  • ・新採用・新人看護師へのオリエンテーション(防護具着脱のトレーニング含む)、感染リンクナース研修会の開催。
  • ・医療関連感染の監視と予防、対策(耐性菌、血液・体液曝露、カテーテル関連血流感染など)、アウトブレイク時の対応、院内ラウンドによる感染対策の確認と助言、感染対策の遵守状況の確認と助言、感染対策に関する相談、病院環境のファシリテーターなど。

手術看護認定看護師

手術を受けるということは、患者さんの人生の中でも大きなイベントであり、数少ない危機的体験です。患者さんの緊張が最もピークになる手術当日、手術室でずっと寄り添うことができるのは手術室看護師だけです。

不安と緊張を抱えた患者さんに手術看護認定看護師は、手術侵襲の低減と回復促進を目指し、手術決定から回復期の周術期を視野に入れ、熟練した水準の高い看護実践、専門的ケアを提供しています。


現在は、手術室の中だけに留まらず、患者サポートセンターやがん周術期ケアセンターで、入院前の手術患者さんの身体的・心理的・社会的な状態を総合的に判断し、個別的なケアを計画立案しています。そのケア計画をもとに、手術室では、最新の知識と技術を持ち、術式により起こり得る事態を予測し、円滑な手術進行へのマネージメントを行っています。

周術期に起こる合併症を軽減し、患者さんが安心して手術が受けられるよう、少しでも痛みの少ない術後を過ごせるようサポートいたします。


脳卒中リハビリテーション看護認定看護師

脳卒中は、突然発症し、今まで当たり前と思っていた生活が一変し介助がないと生活できなくなる方も少なくはありません。発症直後から在宅まで患者さんやご家族が不安なく、その人らしい生活の再構築に向け、多職種と協働し回復支援を行っています。また、脳卒中は再発しやすい病気のため、健康管理が大切になります。生活習慣を見直し、再発予防指導も行っています。

主な活動

毎週水曜日の午後から各病棟をラウンドし、廃用予防ケア、リハビリ看護相談を受けています。また、毎週水曜日(14時~15時)に生活リズムの調整や離床を目的に院内デイケアを行っています。勉強会や研修会では脳神経系のフィジカルアセスメントや脳卒中看護についてスキルの向上を図っています。退院支援看護師や理学療法士や作業療法士などのリハビリセラピスト、社会福祉士、管理栄養士、薬剤師など多職種とカンファレンスや話し合いを持ち、その人にとっての最善の生活を考えています。


新生児集中ケア認定看護師

新生児集中ケア認定看護師の役割は、医療的ケアを必要とする新生児(主に、早産児・低出生体重児、病気を抱えた新生児など)の生理的安定と成長・発達への個別的ケアの実践、家族へのサポートを行うことです。

1人ひとりの新生児と向き合い個別的なケアを実践するためには、新生児が送っているサインを正確にキャッチし、新生児の持っている力を最大限に引き出せる看護ができる環境を整えていく必要があります。新生児集中ケアの専門的な知識と技術、経験を部署内のスタッフと共有し、新生児看護の質を向上させていくことが私の役割です。


NICUに子どもが入院することで、思い描いていた理想の出産・育児と違うこと、子どもと離れてしまうことなど家族の方々は悩まれると思います。NICU入院中は家族の絆が深められるようにファミリーサポートを充実させるケアを行っています。保育器にいる子どもにはタッチング(子どもに触れること)やホールディング(子どもを両手で包み込こむ)、カンガルーケア(はだかの子どもを裸の胸にだっこする)など早期からご家族にもケアに参加いただいています。現在はNICUに所属しています。、いつでも声をかけてください。


緩和ケア認定看護師

緩和ケアは「がん終末期に受けるケア」「治療がなくなったら受けるケア」というイメージが強いかもしれませんが、がんと診断されたときから治療と並行して必要とされるケアです。


主な活動

薬物療法センターに所属し、通院しながら薬物療法を受ける患者さんに対し不安や困りごとへの支援を行っています。また、がん関連の専門・認定看護師とともに、がん看護外来でも活動しており、私は月曜日(午前)と火曜日を担当しています。価値観や生活スタイルを大切に考え、患者さんとご家族の思いをしっかり伺い、ニーズに合ったケアを提供することを心がけています。その人らしさを支えながら、苦痛なく日常生活を過ごしていただけるように支援していきます。


乳がん看護認定看護師

乳がん看護認定看護師は、乳がんの予防から、診断、集学的治療、終末期に至るまでの患者さんとご家族に必要な専門的な看護を行うことを目的とし活動しています。

2017年の統計によると、日本人女性が生涯で乳がんに罹患する確率は10.6%、9人に1人でした。40代に発症する方が最も多いですが、20代の若い方から高齢な方にも見られます。乳がんの告知を受け、大きなショックを受けた状態で治療の選択をし、治療に臨まなければなりません。そのような患者さんとそのご家族への身体的・精神的・社会的なサポート、治療選択の意思決定支援、手術・放射線療法・薬物療法に伴うボディイメージの変容に対するケア、リンパ浮腫予防や日常生活のアドバイスなどを行っています。
乳腺外科医はもちろん、外来と病棟スタッフ、緩和ケアチームや多職種と連携し、患者さんに少しでも安心して治療を受けていただけるように、伴走者としてサポートしていきたいと考えています。

主な活動

  • ・RST(呼吸サポートチーム)やRRT(Rapid Response team)、心臓リハビリテーションチームの一員として、医師、臨床工学技士、理学療法士、管理栄養士など多職種と連携しながら、患者さんが一日でも早く社会復帰できるようにケアをしています。
  • ・フィジカルアセスメント、呼吸管理など院内・外での研修を企画・実施しています。

摂食嚥下障害看護認定看護師

摂食嚥下障害看護とは、加齢や疾患により「食べる」機能に障害が生じた人の「食べたい」という思いに寄り添う看護です。そのためには「食べられる口作り」が重要だと考えています。特に、口腔内を清潔に保ち口腔内環境を整えることで免疫力が向上し感染リスクを減らすことができます。また、食べる機能や話す機能も改善しQOL向上に繋がります。多職種と連携しながら患者さんの生活を支援していきたいです。

主な活動

所属する脳神経外科・内科病棟で、患者さんそれぞれの口腔内状態に応じたケア方法や嚥下障害・高次脳機能障害に応じた食事介助方法をアセスメントし、ケアを実践しています。

NST(栄養サポートチーム)に所属しており、多職種(医師・管理栄養士・看護師・薬剤師・リハビリ)で依頼患者さんの栄養状態に関しカンファレンスを行っています。栄養状態の改善に向け認定看護師として、摂食嚥下障害のアセスメントや食事時のポジショニング調整を行い、患者さんにとっての身体的・精神的苦痛を少しでも軽減できるよう関わっています。


がん性疼痛看護認定看護師

がん性疼痛看護認定看護師は、痛みや気持ちのつらさなどで苦しみ悩まれている患者さんとそのご家族のつらさを和らげ、安心して治療が受けられるとともに、その人らしい生活が送れることを大切に看護するよう心がけています。現在は、緩和ケアチームとがん看護外来で活動しています。

緩和ケアチームでは、痛みだけでなく様々な苦痛の症状や気持ちの落ち込み、療養の相談など多岐にわたる内容に対して、多職種と協働しながら活動しています。
がん看護外来では、がんと診断された患者さんに対して病状説明を行う際などに同席しています。患者さんが納得したうえで治療方針を選択できるように必要とされる説明を補足したり、気持ちの面でのケアを含めたサポートを行っています。


透析看護認定看護師

透析看護認定看護師は、患者さんに安全で安楽な透析治療を実施するため安全管理に努め、最適な透析治療が提供できるよう医師や臨床工学医師とともに透析条件を検討します。
また、患者さんが安定した療養生活を送るため、よりよいセルフケアを実践できるよう支援しています。

主な活動

  • ・安全で安楽な透析治療の提供
  • ・腎代替療法の意思決定支援
  • ・糖尿病透析予防外来での患者指導

認知症看護認定看護師

「その人らしさ、個人の尊厳を大切に支援する」をモットーに、家族・地域関係者から普段の生活・ライフストリーについて丁寧に情報を得て看護を行っています。認知症者のケアには介護家族を支えることも重要です。ご家族との面談を行い、介護相談を受け心のケアもできるよう努めています。人生の最期までその人らしく、住み慣れた自宅や地域で過ごしたいという思いはすべての方に言えると思います。患者さん、ご家族の意向、介護力、経済面等を多角的に考えて、安全な療養が継続できるよう支援しています。


主な活動

せん妄・認知症ケアチームで入院患者さんのラウンドを行い、医療、看護、薬剤、栄養、リハビリテーション等の相談を受けています。外来や地域関係者等から相談を受けることも多く、安全な生活を送れるよう医療的管理のための公的サービス導入の相談、支援を行っています。昨年度は、せん妄症状への予防的介入を目的に院内研修や、アセスメントシートの導入など対応力の向上を図りました。地域関係者との研修、認知症サポーター養成講座の開催など、地域との連携も大切にしています。


不妊症看護認定看護師

不妊症看護認定看護師は、不妊治療に来られた患者さんご夫婦へ治療方針のアドバイスや精神的サポートを行います。不妊症看護に関する看護技術と知識を用いて質の高い看護ケアを提供します。
近年、晩婚・晩産化・キャリア志向の男女の影響で不妊症が増加しています。日本においてカップルの5.5組に1組は不妊検査・治療を行っていると言われています。また、2018年に出生時全体の約16人に1人が高度生殖補助医療(採卵・胚移植)により誕生しました。


不妊治療は性や年齢を扱うことから、とてもデリケートな治療であり、時として終わりが見えない治療となる方もいます。不妊治療に来られた患者さんご夫婦が安心して治療に臨めるよう、必要な情報提供や相談を行い、自己決定できるよう支援します。当医療センターは、1991年に不妊外来を開設し30年の実績があります。1日約10名の患者さんが来院し、不妊検査・卵胞チェック・ホルモン注射等を受けています。現在、私は本館8階A病棟で採卵や胚移植のため入院して来られた患者さんの看護ケアを行っています。2016年11月からは不妊外来の診察に同席し、不妊治療やライフサイクルに関する相談などに対応しています。例えば、不妊治療についての相談や悩みについて話を伺い、仕事や家庭の両立、治療を受ける時期の選び方などを一緒に考えていきます。医師、培養士と連携し、さらに質の高い不妊看護を提供できるよう頑張ります。

主な活動

  • ・不妊相談:月に3回(実施日は不妊外来前にポスターを掲示)不妊外来(9時~12時)で実施しています。
  • ・生殖機能温存についての情報提供(がんサバイバーの妊孕性温存)
  • ・病棟で採卵や胚移植の際に、診療を支援する。
  • ・不妊治療後の妊娠・分娩・産褥や育児期に対して必要な支援を行う。
  • ・地域へ性教育授業の実施

慢性心不全看護認定看護師

心不全とは、様々な原因で心臓から十分な血液を送り出せなくなり、息切れ・倦怠感・食欲低下・むくみなどを引き起す状態のことを言います。心不全患者さんは、心不全を繰り返すたびに低下していく心機能とともに、日常生活に折り合いをつけながら生活していくことを強いられます。そして、心不全は内部障害であるため、患者さんの苦悩は周囲に理解されづらく、身体的・心理的・社会的にも多くの問題を抱えて生活しておられます。

慢性心不全看護認定看護師は、心不全患者さんやご家族のQOL(Quality Of Life:生活の質)向上のために専門的な知識や技術をもって支援する役割を担っています。心不全とともに生活している患者さんやご家族の病気を管理していく大変さや苦悩を理解し、一緒に療養生活について考えます。そして、生きがいをもって生活していただけるよう、病気になったから仕方がないと患者さんを説得するのではなく、その人らしさを大切にした支援を実践しています。また、病院のハートチームの仲間とともに、病態アセスメントを確実に行い、治療の選択や実践できる療養生活行動を患者さんとともに考え決められるよう支援しています。患者さんが心不全と上手に付き合いながら望む生活が送れるように、ICUから外来、在宅まで継続的に支援していきます。

循環器病棟で勤務していますが、心臓リハビリテーションや地域ぐるみで心不全患者さんを支援できるよう、院外での活動にも取り組んでいます。心不全ケアチームの立ち上げを通して、心不全療養指導士や心臓リハビリテーション指導士などと連携しながらチームで取り組めるシステムの構築なども行っています。今後は、心不全外来(心不全看護外来)を開設し、ハートチームでより、患者さんに寄り添った支援が提供できる環境づくりを行うことを目標としています。


慢性呼吸器疾患看護認定看護師

慢性閉塞性肺疾患(COPD)や間質性肺炎、気管支喘息、肺炎などといった慢性呼吸器疾患を抱える患者さんは何気ない日常生活に対しても日常的な呼吸困難感がある方が多いです。当医療センターは、高度急性期病院として救急医療、がん治療を含む高度な医療を担っており、既往歴に慢性呼吸器疾患を患った患者さんが、治療や手術のため入院や受診されることが少なくありません。


患者さんとその御家族に対し、高度急性期領域においても、患者さんの今後の生活を考え、その人らしい生活を送ることができるよう、療養生活のサポートや呼吸ケア支援、病状の悪化予防などといった支援をしていきます。退院された後も、外来通院にて引き続きサポートできるよう活動していきたいと考えています。在宅酸素療法、在宅人工呼吸器、禁煙、呼吸がしんどくなりにくい日常生活動作など、呼吸ケアに関する様々な疑問点、質問などございましたら気軽にご相談ください。


がん放射線療法看護認定看護師

放射線療法はがんの治療法の1つで、全身的な負担が少ないことから、高齢の方や合併症のある方にも適応できる治療法です。


がん放射線療法看護認定看護師は、患者さんが安心・安全に放射線治療を受けることができ、治療完遂を目指せるように看護ケアを行っています。患者さんの個別性に合わせて、専門的な放射線の知識や副作用を分かりやすく伝え、患者さんとともにその方に応じたセルフケアの方法が見つけられるよう支援します。チームとして、医師・診療放射線技師・医学物理士等と連携し、患者さんの心理・社会面などのサポートも行います。

また、『放射線治療室体験ツアー』と題して、放射線治療の様子を分かりやすく伝えるために、院内研修会を企画しています。