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平成29年4月就任の診療科部長あいさつ

2017年04月01日

肝胆膵外科部長  安近 健太郎(やすちか けんたろう)

 この度、肝胆膵外科部長を拝命し、京都大学肝胆膵・移植外科より過日着任いたしました安近健太郎と申します。
 1993 年に京都大学医学部卒業の後、外科医師としての研鑽を積み、2006 年に京都大学外科学講座が消化管外科、乳腺外科、肝胆膵・移植外科の3講座に再編されて以後は肝胆膵・移植外科診療に従事してまいりました。
 肝胆膵外科という名称はやや耳慣れないかもしれませんが、腹部臓器の中で肝臓・胆道・膵臓の病気に対する手術を担当する科であるとお考えいただきたいと存じます。
 肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、自覚のないうちに肝臓の働きが低下し、その中に大きな腫瘍を抱えていても全く症状が出ないことが一般的にあります。一方で、肝臓は腹部臓器の中で再生(少なく


なったらまた増える)する特徴を持った臓器ですから、仮に大きな腫瘍ができたとしても切除することが可能です。もちろん切除できる範囲には限界があり、切除予定量と肝機能が大きく影響します。
 胆道には肝臓で作られる胆汁が十二指腸へと流れる道(胆管)と一時的にたまる袋(胆嚢)が含まれます。治療対象としては胆石・胆嚢炎が多い一方で、胆管がんに対する治療も行います。胆管は肝臓から膵臓を通って十二指腸につながっており、がんのできる場所次第で行う手術も大きく異なります。
 膵臓は周囲にたくさんの神経・血管・リンパ管が存在し、容易に周囲へと拡がります。傷が小さく、体への負担の少ない腹腔鏡手術の普及が進んでいますが、上記のような特徴を持つ肝胆膵外科疾患に対する手術を行う上では詳しい検査とそれに応じた適切な手術選択が極めて重要です。
 外科のみならず当センタースタッフの総合力で患者さん第一のより良い肝胆膵外科診療を進めてまいりたいと思っております。
 何卒よろしくお願い申し上げます。

小児外科部長  中岡 達雄(なかおか たつお)


 はじめまして。本年4月より小児外科部長を拝命いたしました、中岡です。
 皆さんご存知かもしれませんが、この原稿を書いている現在、「A LIFE」というテレビドラマが放映されており、うれしいことにこの中で木村拓哉演じる主人公は、小児外科医ということになっています。ところが、この主人公はアメリカでいろんな手術をした経験から、心臓でも脳でもなんでも切れるという設定になっていて、ドラマでは心臓とか脳ばかり手術しています。外科の世界では常識ですが、心臓や脳の手術を小児外科医がすることはありません。やはり、小児外科の扱う手術内容ではインパクトに欠けるのでしょう。
 とはいっても、我々小児外科医が実際に扱う疾患は多岐にわたります。最も多いのはソケイヘルニアなどの小手術ですが、先天性食


道閉鎖症、横隔膜ヘルニアなどの新生児疾患、先天性肺嚢胞や肺分画症など呼吸器系疾患、消化管重複症や胆道閉鎖症、胆道拡張症など、腸や胆道、肝臓の疾患、水腎症、停留精巣など泌尿器系疾患、腎芽腫、神経芽腫などの悪性腫瘍、それ以外にも脳、心臓、骨格を除くほぼすべての臓器を対象とし、また、患者さんも、大人に近い体格の中学・高校生から1000gにも満たない超低出生体重児まで幅広いです。疾患そのものの頻度がとても少なく、小児外科医の人数も少ないため、一人で大きな守備範囲を要求されるのです。診療科の細分化、専門化が進んでいる昨今、いささか前時代的ではありますが、このことは我々小児外科医にとってやりがいの1つとなっています。また、手術が終わった子供たちが成長していく様子を見ることができるのは、この仕事をする者にとって大きな喜びです。
 私はこれまで約20年間、一貫して小児外科臨床に携わってまいりました。今回着任するにあたり、手術が必要な病を持った子供たちのために、微力ですが、誠心誠意尽くしていきたいと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。

神経内科部長  山下 博史(やました ひろふみ)


この度、4月1日付で神経内科部長を拝命いたしました。私は平成8年に京都大学医学部を卒業後、大阪赤十字病院、福井赤十字病院を経て、平成13年に京都大学大学院に入学し、最近では『アイス・バケツ・チャレンジ』という氷水を頭からかぶる動画で有名になった神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の研究を始めました。その後、彦根市立病院、理化学研究所を経て、平成22年からは再び京都大学医学部附属病院で勤務することとなりました。平成27年から今春までの2年間は病棟医長を勤め、神経内科病床の全ての患者さんを把握し、病棟運営を担っておりました。


 神経内科は文字通り、神経系の病気を内科的に治療する科です。その神経系には、脳~脊髄~末梢神経~筋肉と広範なシステムが含まれます。患者さんは、「急にふらつくようになった」とか、「夕方になるとまぶたが下がる」等の訴えで外来を受診されますので、その訴えから診察や検査を経て、的確に診断し治療するのが神経内科医の仕事となります。
 神経内科の病気は数多く、神経変性疾患としてはパーキンソン病やALS、脊髄小脳変性症そして高齢化社会に伴い患者数が増大傾向にあるアルツハイマー病等の認知症が挙げられます。神経変性疾患は、根本治療は難しいですが、特にパーキンソン病ではL-DOPA等の補充療法が奏功し、症状が見違えるようによくなる患者さんもいます。ALSは患者さんの希望により人工呼吸を導入することもあり、その場合は開業医の先生とも緊密に連携を取りながら診療にあたります。免疫疾患としては重症筋無力症、ギランバレー症候群等が挙げられ、どちらも早期に的確な診断と治療が要求されます。また、多発性硬化症は新薬が続々と発売されていて治療の幅が広がっています。脳血管障害についても、脳外科と連携を取りながら診療にあたる方針です。神経感染症の代表例である脳炎や髄膜炎も緊急を要する病気です。てんかんの患者さんにつきましては、投薬調整による発作のコントロールが重要ですが、症例によっては大学病院と連携して、てんかん焦点の外科的切除を行うこともあります。
 患者さんのために、少しでも役立つことが出来ればと思います。また、分からないことは何でも聞いて下さい。どうぞよろしくお願いします。

呼吸器外科部長  石川 将史(いしかわ まさし)


 この度、4月1日付をもちまして呼吸器外科部長に就任しました。地域の呼吸器診療の中心的役割を担う当センターでは全国的にも呼吸器外科手術症例が多く、今後その重責を全うすべく鋭意努めていく所存です。
 私は、平成11年に京都大学を卒業後、西神戸医療センター、滋賀県立成人病センターにて研修・勤務し、大学院で学位を取得後、縁あって和歌山にやってきました。この4 年間、当センターで臨床での研鑽を積みつつ、副部長として当科の実情を把握して参りました。今後も引き続き安定的に科を運営しながら、診療の精度を更に高めていきたいと考えています。
 今や2人に1人ががんに罹患する時代といわれます。高齢化に伴い肺がんが死因の一位を占め、高齢化社会を先取りする当センター


の医療圏においては、今後ますます肺がん患者の増加が予想されます。低線量CT 検診の普及などによる早期発見で、少しでも多くの肺がん患者さんに手術の機会をもってもらい、治癒率を高めるのが我々の目標です。また、胸腔鏡を用いた低侵襲手術は標準になりつつありますが、当科での胸腔鏡手術も、さらに成長させたいと考えています。
 進行・再発肺がんの薬物療法の分野も、ここ数年で驚くほどの進歩があり、適切な薬物選択のために必須の組織採取では、縦隔鏡・胸腔鏡でますます我々が貢献できると考えています。
 その他、症例は少ないものの緊急性・専門性の高い気道内治療や、国内屈指の経験を誇る縦隔鏡検査、術後補助化学療法、進行肺癌に対する拡大手術、縦隔・胸壁腫瘍、救急疾患への対応など、我々が専門性を発揮して地域社会に貢献できる範囲は幅広いと考えています。
 我々は、国内有数・県下随一の専門家チームとして謙虚さを失うことなく、安全・確実で精度の高い診療を行って参りたいと考えております。今後もよろしくお願い申し上げます。